税務設備投資節税

大型設備投資への新しい税制優遇 — 即時償却か税額控除か

生産性向上に向けた設備投資を後押しするため、令和8年度税制改正で新たな優遇措置が創設される見込みです。「即時償却」と「税額控除」はどう違い、自社にはどちらが有利なのか。判断の軸を整理します。

2026.04.14 更新 読了時間:約5分
シェアする
この記事でわかること
  • 即時償却と税額控除の基本的な違い
  • それぞれが向いているケース
  • 資金繰りと納税総額への影響
  • 活用前に確認しておきたいこと

01即時償却と税額控除、何が違う?

設備投資への優遇には大きく2種類あります。取得した設備の費用をいつ・どのように税務上取り扱えるかが異なります。

項目即時償却税額控除
仕組み取得価額を初年度に全額損金算入取得価額の一定割合を税額から直接控除
効果が出る場所課税所得を圧縮法人税額を圧縮
トータルの節税額基本は課税の繰り延べ(先送り)控除分だけ純粋に減税
資金繰り初年度の手元資金を厚くできる控除で納税額が直接減る
ポイント
即時償却は「税金を早く経費にして先送りする」効果、税額控除は「税金そのものを減らす」効果と捉えると分かりやすいです。長期のトータルで見ると、一般に税額控除のほうが得になるケースが多いですが、資金繰りを優先するなら即時償却が有利です。

02どちらが向いている?ケース別の考え方

選択にあたっては、自社の利益状況と資金計画を踏まえることが重要です。

  • 当期に大きな利益が出ており、手元資金を厚くしたい → 即時償却
  • 安定的に利益が出ており、長期の納税総額を抑えたい → 税額控除
  • 赤字または利益が少ない → 税額控除は控除しきれない場合があり、繰越の可否を確認
注意ポイント
税額控除には「その年の法人税額の一定割合まで」という上限があります。利益が少ない年は控除しきれないことがあるため、繰越控除の有無や適用年度の見極めが必要です。

03活用前に確認しておきたいこと

こうした優遇措置は、対象設備・金額・事業計画の要件が細かく定められます。実行前に次の点を確認しておきましょう。

  • 対象となる設備の種類・取得価額の要件
  • 事前の計画認定などの手続きが必要かどうか
  • 適用できる期間(取得・事業供用の期限)
  • 補助金との併用可否

投資額が大きいほど、選択の違いによる税効果も大きくなります。設備投資を検討する段階で、早めに税理士へご相談ください。

まとめ

設備投資の優遇は「即時償却(繰り延べ)」と「税額控除(純粋な減税)」の2種類があります。

手元資金を優先するなら即時償却、長期の納税総額を抑えるなら税額控除が基本的な考え方です。

要件や適用期限、資金計画によって最適解は変わります。投資判断の前に専門家と試算することをおすすめします。

税務・経営のご相談はアクアマリンコンサルティンググループへ

  • 初回相談無料
  • オンライン相談対応
  • AI・DXにも対応
お問い合わせはこちら

本記事は掲載時点の情報に基づいて作成しています。制度の内容は今後変更される場合があります。個別のご判断にあたっては、必ず専門家にご相談ください。

まずはお気軽にご相談ください。

初回のご相談は無料です。5言語対応の専門家がお応えします。

無料相談はこちら