相続税の申告、何から始めればいい?最初に確認したい3つのこと
身近な方が亡くなられた後は、悲しみの中でさまざまな手続きに追われます。「相続税って、何から手をつければいいの?」——そんな不安を和らげるために、まず確認したい3つのことと、申告までの全体像を整理します。
この記事でわかること
- 相続税申告の「期限」と全体スケジュール
- 確認すべき「財産」の洗い出し方
- 「遺言」の有無と確認方法
- 申告が必要かどうかの判断の目安

01まず「期限」を確認する
相続の手続きには、いくつもの期限があります。特に相続税の申告・納付は「相続の開始を知った日の翌日から10か月以内」と定められており、これを過ぎると加算税や延滞税がかかることがあります。
| 手続き | 期限の目安 |
|---|---|
| 相続放棄・限定承認 | 相続開始を知った日から3か月以内 |
| 所得税の準確定申告 | 相続開始を知った日の翌日から4か月以内 |
| 相続税の申告・納付 | 相続開始を知った日の翌日から10か月以内 |
注意ポイント
10か月は「あっという間」です。財産の評価や遺産分割の話し合いに時間がかかることも多いため、早い段階で全体像をつかみ、必要なら専門家に相談することが大切です。
02次に「財産」を洗い出す
相続税は、亡くなった方(被相続人)が残したすべての財産が対象です。プラスの財産だけでなく、借入金などマイナスの財産も含めて把握します。
- 不動産(土地・建物)
- 預貯金・現金
- 有価証券(株式・投資信託など)
- 生命保険金・死亡退職金
- 自動車・貴金属・美術品など
- 借入金・未払金・葬式費用(控除できるもの)
ポイント
意外と見落としやすいのが、名義預金(家族名義だが実質は被相続人のもの)やネット証券・暗号資産などのデジタル資産です。通帳・郵便物・スマホの通知などから、口座や契約を丁寧に確認しましょう。
03そして「遺言」の有無を確認する
遺言書があるかどうかで、その後の手続きは大きく変わります。公正証書遺言は公証役場で、自筆証書遺言は法務局の保管制度で検索・確認できる場合があります。
自宅で自筆の遺言書が見つかった場合、法務局に保管されているものを除き、勝手に開封せず家庭裁判所の「検認」が必要です。
04そもそも申告は必要? — 基礎控除の考え方
相続税には「基礎控除」があり、財産の合計がこの額以下であれば、原則として相続税はかからず申告も不要です。基礎控除額は次の式で計算します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基礎控除額 | 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数 |
| 例:相続人が3人 | 3,000万円 + 600万円 × 3 = 4,800万円 |
注意ポイント
小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減など、「特例を使うことで税額がゼロになる」場合でも、その特例を受けるには申告が必要です。「税額ゼロ=申告不要」ではない点に注意しましょう。
まとめ
相続が発生したら、まず「期限」「財産」「遺言」の3つを確認しましょう。
相続税の申告・納付期限は10か月。財産評価や遺産分割に時間がかかるため、早めの着手が肝心です。
基礎控除を超えるか、特例を使う場合は申告が必要です。判断に迷ったら、早めに税理士へご相談ください。
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出典・参考資料
本記事は掲載時点の情報に基づいて作成しています。制度の内容は今後変更される場合があります。個別のご判断にあたっては、必ず専門家にご相談ください。


